大阪市民球団と大阪ドーム
大阪市民球団のかたち、いわゆるスキームというのは、球団と市民、地域、企業、自治体との関係を表すことに他なりません。これまでの既存球団は、一企業が一球団に出資をして球団を広告媒体として利用し、市民はファンとして球団あるいは選手を応援するというシンプルな関わりが基本でした。最近は地域密着を掲げる球団が増えてきましたが、まだ全体像がはっきりとしています。
大阪市民球団では、地域密着はもちろんのこと、さらに市民の参加、複数企業の出資、自治体との連携を考えようとしています。しかし、いろいろ考えてみると、これはかなり複雑です。責任の所在やリスクの分担をシンプルな構造にするのか、複雑さをもたせたままにするのか、が大きな分岐点になりそうです。
また本拠地とする大阪ドームとの関係。これも切っても切れないものです。大阪ドームは第三セクター、つまり、第一セクター(地方自治体)と第二セクター(民間企業)の共同出資法人だったわけですが、結局、責任の所在やリスクの分担がうまくできず、経営破綻に追い込まれました。
大阪ドームについては、多目的につくられたことが災いし、「野球観戦」という点から見ると不満足な部分が多いと言われています。実際、外野下段からスコアボードが見えない、座席とグラウンドの高低差や距離がありすぎるといった点などが挙げられますが、これは改修工事レベルではもうどうにもならないのであきらめるしかありません。
逆に多目的なことを利用し、アミューズメント施設として、野球以外での集客力を高める方策を考えていくべきでしょう。野球を見に行ったときに野球以外でも楽しめる。市民が参加する場としての大阪ドーム。プロ野球観戦だけに頼るのではなく、こういうコンセプトで大阪ドームの再建を考えるべきと思います。
で、大阪ドームで野球観戦以外に何をするねん?それを考えていかなければいけません。
藤井寺球場ならシンプルに野球のための球場でよかったんですが。。。
藤井寺市民フェスタ さよなら藤井寺球場 6月4日(土)・5日(日)でお別れですね(TT)
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コメント
私の市民球団構想についてのコメント有り難うございます。連絡が遅れて申し訳ありませんでした。6月4日、5日の藤井寺フェスタに私も行きますので、お会いできればうれしいです。
市民球団構想で会員制ゴルフクラブの「預託金制度」はバブル崩壊時に破綻してしまいました。不動産が右肩上がりの時代の発想ですね。「預託金制クラブ/一定の金額をクラブに預けることで会員となります。クラブは会員から預かった預託金を資金としてゴルフ場を建設。預託金は一定期間(一般的に10~15年)無利子で据え置かれますが、その後退会する場合は返済請求ができます。日本のゴルフ場ではこの制度が一番多いです。」
お互いアイデアを出し合って、今後も色んな提言をしていきましょう。5月21日に四国アイランドリーグを観戦してきました。これを参考に「関西独立リーグ構想」も提案してみました。対案お願いします。
投稿: 以蔵 | 2005年5月30日 (月) 21時49分
以蔵さん、コメントありがとうございます。
>6月4日、5日の藤井寺フェスタに私も行きます
よろしくお願いします~
>会員制ゴルフクラブの「預託金制度」はバブル崩壊時に破綻...
全てのゴルフ場で破綻しているわけでもないので、預託金制度のいいところだけ取り上げるとか、考える余地はあると思います。
大阪市民球団の構想っていえば、一大プロジェクトなんですから、そう簡単にいい方法が見つかるとは思っていません。アイデアを出しまくるというより、アイデアを練り上げて育てていくという感覚が必要かなと思います。気合いと根性にちょっとばかりの知性を注入して頑張っていきましょう(^^)
投稿: 紅の牛 | 2005年5月30日 (月) 23時31分
四国アイランドリーグの高知ファイティング・ドッグスのユニフォーム→http://www13.plala.or.jp/dk_tabi/img034.jpg
市民球団構想についての反論をここに書かせてもらいます。
野球チームのユニフォームは同一意匠が原則です(何処かの規約に必ずあるはずです。スパイクとグローブとバットやリストバンドや手袋には適用外)。それに従えば各選手の肩とヘルメットの広告も同じでなくてはいけません。広告を胸に貼るのがOKかどうかはNPBの規程で許されてるかどうかは要調査ですが、これもありでしょう。年間を通して同一意匠の規程はないですから、毎試合広告を変える事を提案しました。
会員制ゴルフクラブの預託金制度の補足ですが、会員である事が社会的なステータスです。金額がどうかとか、見返りが何かとかの金銭的なことよりも、自分がクラブを支えているという所謂「お金で買えない価値」があるものにしなければなりません。全てお金の損得勘定で考えると構想自体がなりたちません。10年後に売りたいと思わない様な付加価値があれば、誰も売りません。そうすれば会員権の価値は下がる事はありません。例えば10年後に会員表彰をする。20年後にも会員表彰をします。試合前に色の違うブレザーを着せる儀式をします。何万人もの球場内の観客全員が立ち上がって拍手するなど、そんなことも考えないといけません。
投稿: 以蔵 | 2005年5月31日 (火) 21時21分