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2005年5月31日 (火)

大阪市民球団への市民参加と地域密着

大阪市民球団に参加する市民は行政地域で区分された「大阪市民」というわけではなく、球団を応援したり、球団と何らかの関わりをもつ人を指しますね。その関わりについても、企業とか自治体の担当者としてではなく、一ファンとして応援する、ボランティアとして活動に参加する、球団の催す行事に参加するといった関わりがイメージされます。堅苦しく言うと、何かしらの目的(応援、ボランティア活動、球団行事)を共有するグループの集合体といったところでしょうか。

一方で、地域密着というと、地理的な境界で区切られた内側の人たちとの密接な関係というのがイメージされます。具体的な姿として、ホーム球場の周辺の街並みや商店街がチームカラーやチームロゴであふれかえっているといった情景が想像できます。

市民参加は目的の共有、地域密着は地理的なつながり。ここに両者の微妙な違いがあるのかなと思います。この違いを球団との関わりという点で考えてみます。

大阪市民球団のスキームの提案の分類でみると。。。

 積極的な市民参加:オーナーズ・クラブ
 一般的な市民参加:個人サポーター
 地域密着の演出者:ホームタウンサポーター

オーナーズ・クラブに対しては、経済的に見合う特典を用意していません。市民の立場で、ある程度の出資をして、経営に関与してもらうという位置づけです。個人サポーターには出費に見合う特典を用意し、ライトな感覚で大阪市民球団を応援してもらいます。ホームタウンサポーターは、地理的な境界をもうけて、その内側の飲食店や商店に優遇的な特典を与え、地域密着の場を形成してもらいます。ホームタウンサポーターには、とりあえず年会費10万円でロゴの使用とチケット5枚としましたが、これで客引きをして、儲けてくださいねという意味合いです。チケットもタダで配ればバラマキにしかなりませんが、買わせるということで、配布する際にも何か工夫してくれるでしょうという期待を込めています。問題は零細な飲食店や商店にとって年会費10万円が重い負担かどうかです。経費扱いにして節税してもらうというのは可能なんでしょうか?

市民参加については、もうちょっと具体像を考えてみる必要がありそうです。
地域密着については、まずは、場をつくることが先決。で、次の段階として球団と地域との連携、そして地域(主役はホームタウンサポーターの飲食店や商店)と市民(大阪市民球団と関わりを持つ市民)との交わりを考えていくことになると思います。

で、出発点では市民と地域は別の概念でしたが、最終的には融合させていくことがねらいです。
ん~まだ抽象的な言い回しですね(^^;

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2005年5月30日 (月)

大阪市民球団と大阪ドーム

大阪市民球団のかたち、いわゆるスキームというのは、球団と市民、地域、企業、自治体との関係を表すことに他なりません。これまでの既存球団は、一企業が一球団に出資をして球団を広告媒体として利用し、市民はファンとして球団あるいは選手を応援するというシンプルな関わりが基本でした。最近は地域密着を掲げる球団が増えてきましたが、まだ全体像がはっきりとしています。

大阪市民球団では、地域密着はもちろんのこと、さらに市民の参加、複数企業の出資、自治体との連携を考えようとしています。しかし、いろいろ考えてみると、これはかなり複雑です。責任の所在やリスクの分担をシンプルな構造にするのか、複雑さをもたせたままにするのか、が大きな分岐点になりそうです。

また本拠地とする大阪ドームとの関係。これも切っても切れないものです。大阪ドームは第三セクター、つまり、第一セクター(地方自治体)と第二セクター(民間企業)の共同出資法人だったわけですが、結局、責任の所在やリスクの分担がうまくできず、経営破綻に追い込まれました。
大阪ドームについては、多目的につくられたことが災いし、「野球観戦」という点から見ると不満足な部分が多いと言われています。実際、外野下段からスコアボードが見えない、座席とグラウンドの高低差や距離がありすぎるといった点などが挙げられますが、これは改修工事レベルではもうどうにもならないのであきらめるしかありません。
逆に多目的なことを利用し、アミューズメント施設として、野球以外での集客力を高める方策を考えていくべきでしょう。野球を見に行ったときに野球以外でも楽しめる。市民が参加する場としての大阪ドーム。プロ野球観戦だけに頼るのではなく、こういうコンセプトで大阪ドームの再建を考えるべきと思います。

で、大阪ドームで野球観戦以外に何をするねん?それを考えていかなければいけません。

藤井寺球場ならシンプルに野球のための球場でよかったんですが。。。
藤井寺市民フェスタ  さよなら藤井寺球場 6月4日(土)・5日(日)でお別れですね(TT)

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2005年5月29日 (日)

去年までは存在していた「大阪市民球団」

私の机の前に一つのポスターが貼ってあります。そこには、次のような文言が書かれています。

---大阪近鉄バファローズ 2001年優勝記念ポスターからの引用---

皆様のご声援のおかげでパ・リーグ優勝を達成することができました。「大阪近鉄バファローズ」は大阪の市民球団として、優勝を目指し新たな挑戦を続けてまいりました。「闘志をひとつに、栄光へ。」のスローガンのもと、2001年の熱きペナントレースを勝ちぬき、パ・リーグを制覇することができました。あたたかいご声援に心より御礼申し上げます。

---引用終わり---

何を隠そう、大阪近鉄バファローズは大阪の市民球団だったんですね。
でも、どこが?と聞かれると、チーム名に「大阪」を入れた、大阪市民デーをもうけた...あとは???市民球団という響きにつられて名乗ってはみたものの、市民球団の概念を明示できず、その実体をつくりあげることができないまま崩壊しちゃったってことでしょうか。

それにしてもこの2001年は、優勝マジック6がでてから優勝が決まるまでの4試合を全て劇的な1点差勝利。私の中では、この4試合を大阪ドームで目撃したことが、今、大阪市民球団を「復活」させようという想いを持つ原動力になっていると思います。

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2005年5月28日 (土)

交流戦と日本シリーズの組合せ

20/36。

プロ野球に2リーグ制が導入されてから昨年までの55年間(=近鉄球団の歴史)における日本シリーズの組合せの数です。つまり、36通りの組合せのうち、16通りの組合せは未だ実現していないわけです。昨年までの既存球団(身売り前のチームも含む)での日本シリーズの対戦数を具体的にみると、

         広島,横浜,ヤクルト,中日,阪神,讀賣 合計
大阪近鉄           2, 0, 1, 0, 0, 1    4     
福岡ダイエー      0, 0, 0, 1, 2,10   13
北海道日本ハム 0, 0, 0, 0, 1, 1    2
千葉ロッテ         0, 2, 0, 1, 0, 1    4
西武                 2, 1, 3, 4, 1, 9   20
オリックス          2, 0, 2, 0, 0, 8   12
合計                 6, 3, 6  6, 4,30   55

パリーグで身売り前のチームをみると、福岡ダイエーで南海、北海道日本ハムで東映、千葉ロッテで毎日→大毎、西武で西鉄、オリックスで阪急。。。のそれぞれで日本シリーズへ出ています。特に、南海ホークス、西鉄ライオンズ、阪急ブレーブスは黄金時代を築いており、多くのドラマもありました。組合せという観点では、日本シリーズへの出場10回中9回が讀賣相手で、讀賣相手の戦績が1勝8敗という南海ホークスが印象的です。その1勝を挙げたのが昭和34年で、この時、かの有名な御堂筋パレードが行われたのでした(私はまだ生まれていませんが^^;)。

ところで、対戦表を見てみると、面白いことがわかります。
西武(&西鉄)と讀賣は日本シリーズで全球団と対戦していますが、それ以外の球団は2~3球団としか対戦がありません。10回以上出場している福岡ダイエー(&南海)、オリックス(&阪急)にしても例外ではありません。一つの理由は、セリーグの優勝が讀賣に偏っているため、パの球団が讀賣以外の球団と対戦する機会が少ないということが挙げられます。讀賣と人気を分け合っている阪神にして、日本シリーズ出場はわずかに4回。近鉄×阪神の日本シリーズが行われる確率は、単純に考えると、4/55×4/55=約1/189。。。なんと189年に1回(今となっては確率ゼロですが)という計算になります。

これまで公式戦でのセパの戦いは日本シリーズしかありませんでした。これは年に1回しか行われないため、55年の年月をかけてやっと半分程度の組合せが実現したにすぎません。このセパの隔離による希少価値が日本シリーズの権威を高めていたと言えるでしょう。去年の球界再編騒動の中で、1リーグ制にして東西ブロックに分けて順位を決め日本シリーズをという意見もありましたが、それでは盛り上がらないという意見が大勢でした。

しかし、今年から交流戦を実施したため、公式戦で36通りの組合せが毎年、実現することになりました。現在、首位を走っている千葉ロッテ×阪神の組合せも、日本シリーズとなれば初顔合わせですが、既に交流戦で実現してしまったんですね。交流戦も今年、来年あたりは新鮮さがありますが、10年で60試合もしてしまうと、対戦カードの希少価値が薄れ、日本シリーズの権威が落ちてしまうのではないか。。。そこが心配です。

大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブの消滅と引き替えに実現した交流戦。10年たって、成功だったと言えるよう、現状に満足することなく、企画運営して欲しいとNPBに要望いたします。

また交流戦の組合せ表の中に応援したいと思えるチーム(大阪市民球団)が誕生する日を待ち望んでいます。

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2005年5月24日 (火)

NHK 個性がプロ野球を救う「私のプロ野球改革論」

東北楽天の前(むかしむかしのことですが^^;)の新規参入球団「高橋ユニオンズ」の中心選手だった佐々木信也氏と元球団代表の坂井保之氏の対談番組(NHK教育 知るを楽しむ)がありました。
その内容と感想(・・・に続く部分)をコメントします。

ファンサービスをやるのは結構。でもサインやプレゼントだけがサービスではない。ファンが望んでいることをかなえるのがファンサービスというもの。例えば、「強いチームがいい」「健全なフェアプレーを見たい」「一生懸命や全力疾走している姿を見たい」など、グラウンドでのプレーに期待されていることをかなえるのが一番。
・・・もっともなご意見です。「強い」というのは相対的なものだから全ての球団がかなえることは無理なんですが、フェアプレーや全力疾走は気持ち一つですから是非ともお願いしたいものです。

佐々木氏「清原選手は丸刈りにピアスをしてますが、ああいうファンサービスはどう?」
坂井氏「ピアスに頼っちゃダメ。本人が存在感あるんだから素のままで自信を持って行けばいい」「ユニフォームというのは統一性を保つためのもの。茶髪やらアクセサリーやらタトゥーやらそういうので個性を出すのではなく、ある程度の統一性を持ったスタイルが望ましい。ヤンキースにはそんな選手はいない。」
・・・個性のとらえ方は人それぞれですが、やはり格好よりプレースタイルに個性を持って欲しいですね。野茂投手のトルネードとか。

佐々木氏「楽天は弱い。コミッショナー権限でエキスパンションドラフトをやったらいいのでは?」
坂井氏「各球団ともライバルに塩を送ることはしたくないはず。選手だって行きたいとは思わないだろう。3年かけて強いチームにしていけばいい。楽天は資本力もあるし、球場整備など設備投資もしてるんだからできるはず。寄せ集めの混成チームでは呼吸があわない。」
・・・球団統合と新規参入で球団数が変わらないのに中身をシャッフルしたことがそもそもの誤り。新規参入の時点では寄せ集めにならざるを得ないわけだから、そこにエキスパンションドラフトの配慮が必要という方が一理あると思います。しかし混成チームはよくないというのも正論。大阪市民球団の新規参入でも、既存球団の買収か、最強の社会人チームをつくってチームごと参入するといった方が「チームとしてのかたち」がつくりやすいとは思います。でも新規参入のスタイルは自助努力だけではどうにもならない話であって、そこがまた難しいところです。

ドラフト改革として、あれこれ時間をかけて考えるよりも、何か実行するという方が大事。裏金問題が起きやすいのは一部のトップ選手だろうから、1位指名だけウェーバーにして、2位以下を自由競争にすると行った方法を試してみるのがよいのでは?
・・・これはいい方法かも!?

西武、ヤクルト、横浜は親会社で球団存続のモチベーションが下がっている。こういう場合はやりたいところがあればどんどん入れ替えてやるべき。既存球団が審査する資格なんてあるのか?
・・・西武の元オーナーの振る舞いを見ていれば、とても資格があるとは思えません。

プロ野球の改革、3つの提案「投手はテンポよく投げる:投球感覚は平均17~18秒と長すぎる。大きな理由はサインの交換。これを改善して2時間半で終わるようにしよう」「バッターは積極的に打つ:大リーグの野球はストライクを打て、日本のプロ野球はボール球を打つな、これではダメ」「常に全力疾走:ピッチャーゴロでも全力疾走すれば緊張感を生みエラーとなる場合もある。イチローを見習え」
・・・淡泊な試合はつまらない。。。という点もありますが、ダラダラという印象は改善して欲しいですね。

全般的にNHKスペシャルのTVオーナー会議よりは随分まともでしたが、評論家としての理想論も交えたお話と現役オーナーの現実味のある討論とでは、重みが違うという点もあります。どうして、オーナー×評論家と掛け合わせないのか。。。議論の中に選手やファンの生の声を取り入れないのか。。。同じ立場の人間だけの議論では、どうしても底が浅い番組になってしまいます。どんなに素晴らしい提案でも実現できなければ、ただのお話にすぎません。大阪市民球団も実現しなければいつまでも夢球団のまま。。。夢は何としても実現しなければいけません。

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2005年5月22日 (日)

大阪ドームの特定調停とオリックスの責任

大阪ドームは経営破綻して、現在、特定調停を受けています。特定調停というのは、借金で首が回らない大阪ドームを再建させるため、ある程度の借金を棒引きにしましょうということで、債権者(お金を貸している人)と債務者(大阪ドームシティー)との間で話し合いをするのに際し、裁判所が調停に入っているということです。

再建計画の概要(リンク先途中のPDFファイル)は...
・大阪ドームの施設を大阪市が買い取る。買い取り価格は100、150、200億円のいずれかで、その価格は不動産鑑定で決める。
・施設の売却金を借金返済に充て、返しきれない分は債務免除を要請する。

ここで問題なのは、「買い取り価格をいくらに設定するのか?」と「今後、経営が改善されるのか?」の2点です。
で、いずれも大阪ドームの利用用途の主力であるプロ野球興行の行く末に大きな影響を受けるのは明白です。

この点は、大阪市の市議会でも再三話題になっており、昨年の12月14日には次のような議論が行われています。

---大阪市議会議事録の引用---

◎堀計画調整局企画調整部監理団体担当課長
 委員御指摘のとおり、ドーム会社とオリックスは非常に厳しい交渉を続けているのは事実でありますんですけども、来々期以降につきまして、口頭で、かつ使用条件とリンクするものではございますけれども、オリックス球団側から、年々、ドームの試合数をふやし、数年のうちには基本的なスタンスを大阪ドームに移したいという旨の意思表示はなされていると、会社から聞いております。

◆大西宏幸委員
 基本的にね、オリックスが信用できるかでけへんかというのを、くだんに考えたら、はっきり言うて、もともとオリックスいうたら、つぶれそうな会社を買って、それを利益をもとに売るというような手法をとってるような会社ですから、はっきりと言って、再建計画の基本理念て何や言うたら、1年、2年でオリックス球団が売られて、契約、約束事がそのときほごにされてしまったら、もう、それで再建計画パーなってしまうんですよね。
 今、言うたように、口頭では約束されてます。これ、はっきり言うて何や言うたら、市長、口約束と言うんですよ、これ。口約束なんか、裏づけあれへん。どんな偉い人でも、そんなことは言うてませんて、水かけ論に絶対なりますわな。
 私自身、例えばね、契約書にちゃんと書かれてたり、少なくともやね、10年はオリックス・バファローズを私らが持っときますと、絶対に大阪ドーム球場でやらしてもらいますということを、物において書いてくれはんねやったら、わかりますよ。だけど、口約束をこの時点で、口約束だけで、こういうええ話をやってるということ自体が、何か、裏あるように思えるんですよね。余り言うたら、オリックス、怒ってまいよるから、余り言えないんですけども、これは、個人的な意見ですから、大阪市側の意見と思われても困るんですけども。

---大阪市議会議事録の引用おわり---

オリックス(宮内オーナー)は、大阪ドームの再建に気をもんでいる大阪市には「3年後には大阪ドームを単独本拠地にする」と口約束をし、神戸市には「2つの地域で競争して勝った方に本拠地を移す」と2枚舌で舐めまくっているわけです。
また他の日も含めた市議会(ここで「オリックス」と「大阪ドーム」の2語で検索では、「オリックスは大阪に根付く努力をしていない」「オリックスが大阪で受け入れられるとは思えない」「オリックスの動向が確認できない状況で適正な不動産鑑定ができるのか」という意見が飛び交っています。

そんな中で、正に今、特定調停が行われており、6月20日、7月27日...と調停が進んでいく予定になっています。
大阪市、オリックス、そして近畿日本鉄道は大阪ドームの経営に責任を持つべきであり、中でもオリックスの口約束を元に再建計画を立てていることを考えると、オリックスの社会的責任は極めて重いわけです。

オリックスのビジネスモデルとオリックスバファローズの人気で大阪ドームを再建できるのならそれはそれで結構なお話ですが、それは無理というのなら、代替案を考慮すべきでしょう。

オリックスバファローズと大阪市民球団のビジネスモデルの公開コンペを開催し、大阪市民の住民投票でもやったらどうでしょうか?
それで負けたら大阪市民球団の新規参入がダメになっても(私の中では)あきらめがつきます。しかし、プロ野球球団の経営という観点で、宮内オーナーの率いるオリックスと勝負をして負けるとは思えません。私には、オリックスバファローズという球団が大阪に存在していることに対する社会的、文化的な意味での存在価値があるとは思えないんです。もちろん、球団の選手や監督、コーチ、そして応援しているファンを責めているわけではありません。しかし、ファンの中には「大阪近鉄バファローズ(あるいはオリックスブルーウェーブ)出身の選手だけを応援している」という人が多数います。既に消滅した球団出身のみを応援するという行為は、選手の引退により、年々応援対象の選手が減っていく、つまり年を追うゴトに興味を失っていくということを意味しています。
オリックスのビジネスモデルが、そのような統合球団の特殊事情を踏まえた上での将来展望を持っているでしょうか?
オリックスバファローズの不人気は大阪ドームの再建を難しくします。オリックスは責任の取り方を明確にすべきであると考えます。

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2005年5月21日 (土)

大阪市民球団のスキームの提案

大阪市民球団ができれば、多くの人や企業が様々な形で関与することになると思います。そこで、どういう立場で何を望んでいるのか?どの程度の経済負担なら許容できるのか?という2点に着目して大阪市民球団のスキームや関与する人や企業への特典を考えてみます。

まず、「誰が」という観点で企業と個人、さらにホームタウンエリアの事業者(飲食店や商店主など)の3つに分けてみます。それと経営に関与するのかしないのかを明確に分けてみます。

1.経営に関与するグループ

●共同出資経営企業 4社
 1社あたり、出資金20億円(返還規定なし)、年会費10億円
・特典
 *球団に利益が出れば配当金を受ける(損失の場合は追加負担^^;)。
 *1社あたり投手2人+野手3人のヘルメット、ユニ袖に広告を出せる。
  :主力の20選手を優先的に確保
 *国税庁長官通達により年会費を広告費扱いとして損金にできる。
 *球団にオーナーや職員を派遣することができる。
  :オーナーは、オーナーズ・クラブの1,000人による選挙で選出
 *球団ロゴの使用やオフィシャルグッズの販売ができる。

●オーナーズ・クラブ 1,000人(分割も複数口出資も×)
 出資金100万円(10年後に条件付きで返還)、年会費10万円
 *10年後の返還金は、10年間の球団経営の状況に応じて50-98万円の幅で変動
 *資本金繰り入れ分の2万円は返還しない
 *元本保証にしないのは、経営責任を持つという観点と出資法も考慮
 *出資金返還の原資はNPBへの預託金の返還分(25億円)
・特典
 *バックネット裏のオーナーズ・クラブ専用シートを利用できる。
  :100席×70試合とすれば、のべ7,000席で1人7チケットを配布(事前予約制)
 *チケットの優先予約や割引購入ができる。
 *球団のオーナー選挙で選挙権を持つ。
 *総会への出席、球団広報誌への投稿などで球団経営への意見を言える。

2.経営に関与しないグループ

●企業サポーター 50社
 1社あたり、年会費1,000万円
・特典
 *1社あたり1選手(主力の20選手以外)のヘルメット、ユニ袖に広告を出せる。
 *球団ロゴの使用やオフィシャルグッズの販売ができる。
 *年間指定席10枚を獲得できる。

●ホームタウンサポーター
 1事業者あたり、年会費10万円
・特典
 *球団ロゴの使用やオフィシャルグッズの販売ができる。
 *内野自由2階席限定のフリーチケット5枚を獲得できる。

●個人サポーター
 1人あたり、年会費1万円、3千円
・特典
 *通常のファンクラブの特典で会費により差をつける。

3.球団運営会社のスキーム

●出資金の扱い
 100億円に少し足りませんが。。。90億円あつめて、
 NPBへの支払い(30億円)、資本金への繰り入れ(1億円)
 その他初期費用として利用

●資本金
 1億円とし、出資比率は次のようにする。
 *共同経営出資企業 2,000万円×4社
 *オーナーズ・クラブ 2万円×1,000人

●球団職員とオーナー
 *オーナーは共同経営出資企業から選挙で選出
  任期は3年で最長3期9年まで
 *球団職員は共同経営出資企業からの派遣と一般公募

4.大阪市民球団の収支構造

●収入
・固定収入
 *共同経営出資企業 10億円×4社=40億円
 *オーナーズ・クラブ 10万円×1,000人=1億円
 *企業サポーター 1,000万円×50社=5億円
 *ホームタウンサポーター 10万円×?
 *個人サポーター 1万円×?+3,000円×?
 *目標は50億円(以上)
・従来の収入
 *入場料収入:一部は固定収入に含む
 *TV放映権
 *広告とライセンスはほとんど固定収入に含む
 *目標は30億円(以上)

●支出
 *80億円(以下)

●収支リスク
 *目標達成レベルで収支均衡
  黒字の場合→共同経営出資企業へ配当金
  赤字の場合→共同経営出資企業が追加負担
  10年間の経営状況に応じ、オーナーズ・クラブの出資金返還率を変動

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大阪市民球団の新しい構想(以蔵さん)へのコメント

市民球団設立準備室の構想に加え、夢球団設立連絡会に加わっている以蔵さんのサイトで新しい大阪市民球団の構想が出てきました。一つの考え方にとらわれることなく、いい面のみを吸収して新しい構想へと発展させていく第一歩になればと思います。
ここでは、以蔵さんの構想について、格好良く言えばフィージビリティスタディ(厳しい状況を想定して実現可能性があるかどうかの調査を行う)っぽいことをしてみたいと思います。

1.預託金の返却

出資金として集めた100万円×1万口は使ってしまうことが前提のお金です。これを預託金扱いにして、10年後に返却するとなると、大阪市民球団を運営している10年間で100億円を集めなければいけません。まずNPBへ支払う30億円のうち、25億円が預託金扱いになっていますので、25億円は確保できます。残りの75億円を10年間で確保するには、平均7.5億円の黒字経営を持続する必要があります。既存球団でこの程度の黒字経営をしているのは讀賣と阪神のみ。預託金制度は讀賣と阪神なみの経営ができてはじめて成立する制度ですね。

もし、10年間の平均で球団の収支がゼロだった場合、預託金返却の原資はNPBから戻ってくる25億円のみとなります。ここで問題となるのは、会員の規約に「預託金は10年後に全額返却する」と明言するのか、あるいは「預託金の返却金額は10年間の球団経営の状況により変動する」と預託金の元本保証をしないのか、という点です。前者の場合、返却の原資が不足している(俗に言う不渡り手形)わけですから、10年後に球団は破綻してしまいます。後者の場合、球団の収支が悪ければ悪いほど10年後の返却金が下がっていくので、会員権の時価は下がっていきます。10年間の平均で収支ゼロなら返却原資は25億円。赤字ならその25億円も赤字補填に回されるでしょうから、返却原資は限りなくゼロに近くなってしまいます。そうなると、完全な売り手市場となり、「売りたいのに売れない」「大阪市民球団で会員権を引き取ってくれ」という苦情が出てくるようになるでしょう。

したがって、あらかじめ球団の収支の見込みにあわせた返却金を設定することが必要であり、そのためには球団の収支予測の妥当性が重要になってくると思います。

2.大阪市民球団の収支予測

まず会員に対する便益の観点から収支を考えてみます。
正会員の場合、10年間で、100万円+2万円×10年=120万円を支払って、10年後に100万円が戻ってきます。したがって、トータル的な出費は10年間で20万円となります。
これに対し、主な便益として、「ユニとヘルメットの広告」、「合計6人分の無料入場の権利」、「球団ロゴに使用や球団グッズの販売のライセンス権」が得られます。
ユニとヘルメットの広告は、球団によりますが、概ね年間数億円で設定されていますので1試合当り最低でも100万円の価値はあるでしょう。また空いていればいつでも指定席にも座れる権利というのは、自由席の年間パスと年間指定席の中間的な意味合いのものですので、10万円位の価値はあるでしょう。これが6人分×10年となると、600万円になります。
ライセンス権は詳しくはわかりませんが、年間30万円とすれば10年で300万円。
したがって、10年間のうち、1試合広告を出すと仮定すれば、20万円で1,000万円の権利が手にはいるということになります。これは会員にとって大きなメリットですが、逆に大阪市民球団の側から見れば大きな負担になってしまいます。既存の球団の収入源となっている「ユニとヘルメットの広告」「入場料収入」「ライセンス権」をこの会員特典で使ってしまうと、大阪市民球団の収入源はどこに求めたらよいのでしょうか。

3.球団運営会社の独立採算性

球団運営会社をオーナーズ・クラブとは別組織にして独立採算性にするということは、球団で赤字が発生した場合の負担はオーナーズ・クラブに頼らないということでしょうか?では、その赤字分は誰が負担するのでしょうか?会員の出資金で球団運営会社を設立するということは、球団運営会社の株式を会員が分割で所有するという形態になりそうです。その場合、独立採算性とするのではなく、赤字リスクをオーナーズ・クラブが負う(もちろん球団収支が好調の場合には配当を得る)とするべきではないでしょうか。赤字リスクを負わないオーナーズ・クラブからオーナーを出して、球団経営にオーナーの意見を参考にするというシステムでは、うまく機能しないような気がします。

「どうすれば多くの人に会員になってもらえるか?」
「どうすれば多くの人に球場に来てもらえるか?」
という観点で見ると、この構想は素晴らしいと思います。しかし、会員の特典を厚くすればするほど、大阪市民球団の経営は圧迫され、結果として会員に約束した出資金の返却ができなくなるという悪循環に陥る可能性も十分に考えられます。会員サイドから考えた「よい構想」を今度は球団経営の観点から見直していき、実現可能な構想へと発展させていくことができればいいと思います。

今週はblogの更新をさぼってしまいましたが、またいろいろと考えてみたいと思います。

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2005年5月14日 (土)

国税庁長官通達と企業に頼るプロ野球

昭和29年。終戦間もない日本でプロ野球を大衆娯楽として発展させるため、国税庁長官が一つの通達を発しました。要点は、球団の赤字を親会社が補填した場合、広告宣伝費として認められる金額は親会社が損金として処理できるという点です。

オリックスの宮内オーナーが先日のNHKスペシャルも含め、再三、「球団経営が黒字化すれば球団名から企業名をはずせるが、赤字のウチははずせない。」と言っているのは、この通達があるからなんですね。もしチーム名から企業名を完全にはずした場合、球団の赤字を親会社が補填しても「広告宣伝費」として認められない可能性があるわけです。そうすると親会社は費用負担を損金として認められない。それは困るということですね。
なんで親会社は損金扱いにしてくれるとありがたいのか?その答えは単純です。損金の分、親会社の利益が減りますので、利益に課される法人税の負担が減るからです。
例えば、親会社の利益が50億円、球団への補填が10億円、法人税率が50%とすると、損金として認められた場合、法人税は(50-10)×0.5=20億円。損金として認められないと50×0.5=25億円。もちろん球団が黒字化すれば、補填の必要がないから、球団が親会社の「広告」になっているかは関係ないとなるわけです。わかりやすく言いましょう。オリックスにとって球団経営は節税対策の一つになっているということです。

しかし、連結会計制度が導入され、株主代表訴訟など、株主の目も厳しくなる中で、節税目的の球団経営がいつまでも容認されるとは思えません。理想は市民球団を標榜している広島カープのように、親会社の補填なしに経営を黒字化させることでしょう。

ところで、大阪市民球団はこの国税庁長官通達の恩恵を受けられるのでしょうか?もちろん、そんなの当てにしないで黒字化させる!というのが目標なんですが、赤字が続いたら即解散ということでもいけません。市民球団設立準備室の構想によれば、球団の株主は個人出資者がなる(のかな?)ように思えます。球団名に企業名がつく可能性もまずないでしょう。

球団の収支から選手年俸や経費が分離されると、30億円程度の支出のみが一気になくなるので、黒字化する可能性は十分にあります。で、黒字が出たら20億円を上限にサポート企業にバックするというのが構想のスキームです。問題は、サポート企業にバックするほどの黒字は出ないという場合、サポート企業が負担する年俸や経費といった負担を国税庁長官通達に照らし合わせて損金扱いにしてもらえるかどうかという点です。サポート企業は選手のスポンサーになってヘルメットやユニ袖に広告を入れるんでしょうから、広告宣伝費という名目は通じそうです。しかし、国税庁長官通達の対象は「球団の赤字」であり、恩恵を受けるのは「球団の赤字を補填した親会社」です。大阪市民球団の構想では球団は赤字になりにくいスキームですし、サポート企業は球団の親会社ではありません。やはり無理ですね~。国の通達に情け容赦が通じるとは思えません。

赤字というリスクのカバーを国税庁長官通達に頼るとしたら、次のようなスキームが必要と思います。
・球団はサポート企業の共同出資会社とする。
・選手契約は球団×選手間でかわす。
・サポート企業は原則として1企業1選手のスポンサーとなり、ヘルメットやユニ袖に広告を入れ、その広告費の名目で球団へ資金を提供する。

ただし、このスキームはあくまで、「赤字リスクを国税庁長官通達に頼る」ためのスキームであって、大阪市民球団の理想的なスキームというわけではありません。もう少し、いろいろと考えてみたいと思います。

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社会人野球での新しいチーム形態

社会人野球の運営を行っている「財団法人 日本野球連盟」という組織で、社会人野球改革検討分科会というのが開かれており、平成14年8月には、「新しい社会人野球チーム形態の普及促進」について協議されています。
そこでは、従来の「企業スポーツ型」に加え、「複合企業型」、「独立法人型」、「同好会型」という新しいチーム形態が比較検討されています。
欽ちゃん球団やNOMOベースボールクラブもこういった運営組織側の受け入れ態勢があってはじめて実現したものと言えるのではないでしょうか。

大阪市民球団は、この中で言えば「独立法人型」にかなり近いです。
「独立法人型」の説明によれば、複数の企業が出資してチーム運営会社を設立し、各企業が選手を雇用してチームに派遣するというものです。選手は給料を雇用元の企業からもらいますが、その費用負担は雇用元企業とチームとの派遣契約により取り決めるとのこと。遠征費、大会参加費、用具代等の活動経費は、チームの負担です。後援会組織は個人会員と法人、それに地元自治体などからの補助金も当てにしています。地域対策は、「強い(誇れる)チーム」、「地元での試合開催」、「地域住民活動への参加」、「ファンサービス事業の展開」。問題点は「チームを運営するための収益活動の強化」、「選手以外に経営のための人材の雇用」。

社会人野球のお話とはいえ、参考になりそうなところはたくさんあります。

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交流戦での観客動員

先日、東京ドームの主催試合で連日4万人割れとなったことを受け、讀賣の清武代表が「オリックスは東京になじみがないし、話題性がないとつらい」と相手チームの不人気に原因をなすりつけるかのうような発言がありました。
普段なじみのない球団と試合をするところが交流戦の醍醐味。それを言うなら、セリーグが普段試合をしない仙台、札幌、福岡での交流戦はいつも閑古鳥ということになってしまいます。また世にも珍しい統合球団を取り上げ、「話題性がない」というのも、おかしな話。「統合、合併」という話題性がマイナス面としてしか受け入れられないから、「話題にできない」というのが実際のところでしょう。さらに讀賣の弱体ぶり。昨日だって西武西口投手にあわやノーヒットノーラン。オリックスの不人気ももちろんですが、讀賣にこそ、チーム編成や球団運営のまずさがあったと反省すべきでしょう。

ところで昨日の観客動員を見て、どうしてもわからないところがあります。

 47,252人 甲子園球場  阪神×楽天
 29,009人 スカイマーク オリックス×広島
 28,400人 ナゴヤドーム 中日×ソフトバンク
 20,449人 インボイス  西武×讀賣
 14,174人 札幌ドーム  日本ハム×横浜
 11,829人 千葉マリン  ロッテ×ヤクルト

甲子園で大入り満員の観客を集めていながら、同じ兵庫県のスカイマークで平日なのに約3万人。
オリックスの球団HPを見ると、花火ナイトをやっていたようですが、花火だけでオリックス×広島というセパの不人気カードに3万人も集まるものでしょうか?阪神ファンは甲子園に行くでしょうし、元近鉄ファンだってどうせ見るなら阪神×楽天の方が見たいと思う(かな?)でしょう。とすると、神戸エリアの旧ブルーウェーブファンが観客の主体でしょうか。例によって無料招待券のバラマキもあったんでしょうか。しかし、オリックスの地域戦略は、3年間ダブルフランチャイズで、徐々に大阪ドームの比率を高めていって、その後は大阪ドームへの完全移転。そういう既定路線を持った上で、宮内オーナーは「2つの地域で競争し勝った方を将来のフランチャイズにする」と表向きはだましだましの発言をして地域を欺いています。
極端な例として、仮に無料で3万人を集めた場合。飲食費やグッズ購入の売り上げは上がるかもしれませんが球団の収益としてはマイナスでしょう。それでも観客を集める意味は何か?営業上の効果としては、無料招待でナイター観戦の良さを知ってもらい、次からは有料できてもらいたいという期待を持っているということでしょう。しかし、スカイマーク(神戸GS)には次がないんです。3年でフランチャイズを撤回することが決まっているんですから。じゃあ何のために観客を集めるのか?また3年後に、今度は「神戸市民」を裏切ろうとしているオリックス。もっと長期的なビジョンで地域戦略というものを構築することはできないのでしょうか?
しかし、関西にこのような球団が存在しているということは、大阪市民球団にとってはむしろ参入の余地があるという点でプラスなのかもしれません。

ところで昨日は関東での試合も2試合。場所は千葉と所沢でこちらは近くではありません。うち1試合はかつて、日本シリーズで黄金カードと呼ばれた西武×讀賣。それにもかかわらず観客はわずか2万人。もはや讀賣は埼玉になじみがなくなったのか?それとも讀賣に話題性がないのか?讀賣の清武代表に問うてみたいです。

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合併球団と新規参入球団に対する独占禁止法

以前の野球協約には、プロ野球への新規加盟料として、譲渡を受けた場合に30億円、新規参入の場合に60億円が必要であると定められていました。この規定は、以前、政界疑惑で話題となった某社が大洋球団を買収しようとした際、その買収を妨害するために設けられた規定です。すなはち、不適切な企業に対する新規参入障壁とすることを目的として制定された規定であり、活用されることが目的ではありませんでした。結果的に、NPBは、昨年の9/25の実行委員会で、これらの加盟料に代わり、保証金25億円+野球新興協力金4億円+加入手数料1億円とすることで合意し、楽天の新規参入とソフトバンクの譲渡に適用されました。

ところで、近鉄球団とオリックス球団は、昨年の6/13(思い出したくもないですが^^;)に合併することを発表しました。ここで問題なのは、近畿日本鉄道がプロ野球という事業から撤退するための方策として、「売却」と「合併」という2つの選択肢を比較検討した時点で、「売却」には新規参入障壁を目的とした加盟料の存在があり、「合併」の場合にはその加盟料の免除が約束されていたという点です。

そこで、私は7月13日に前職が公正取引委員会の委員長である根来コミッショナーに対し、加盟料の独占禁止法(独禁法)に対する違法性を指摘した上で「球団譲渡時に発生する加盟料を10年後に返却する10億円程度の預託金のようなものに改めるべきである。」との内容を、野球協約の変更文案付きの文書で提言しました。しかし、加盟料の見直しはなされないまま、近鉄球団とオリックス球団の合併(新設合併から営業譲渡への形態変更があったため正式には統合と表現)が承認され、その承認後において、国会での議論や公正取引委員会の非公式なコメントも受けて、やっと加盟料が違法性を持っているとの認識の元、加盟料を撤廃することが話し合われたわけです。

2球団破綻→2組合併の1リーグ制への移行。これが当初の目的だったので、加盟料の見直しを早期に行っていれば、近鉄球団に加え、再生機構入りが秒読み段階のダイエー球団にも有利な売却先が出てくることが懸念されたため、見直しができなかったんですね。逆に合併球団に対する加盟料免除は議論なしの即決で決まっています。

またパリーグの小池会長はパの4球団と連名で、ダイエー球団とロッテ球団に合併を促す要望書を提出しました。セリーグの豊蔵会長はプロ野球選手会の要望した特別委員会の招集について、「招集する必要がない。」という決定を先延ばしにすることにより、選手会との対話を避け続けました。

さらにプロ野球初のストライキを受けて、合併と新規参入という打算的な解決を図った後においても、楽天に著しく不利なプロテクト制度が採用されました。これについては選手の確保について差別的な取り扱いをしているという観点で、独禁法第八条5項に禁止事項としている「事業者に不公正な取引方法に該当する行為をさせるようにすること。」に相当する行為ではないかと思っています。前述の分も含め、公正取引委員会にご意見メールを送ったんですが。。。当然のように無視されました(^^;

何を今さら!というお話ばかりですが、要するに、大阪市民球団の新規参入を審査するNPBは、適法性よりも一部オーナーの思惑に基づいた恣意性を重視する組織であるということを肝に銘じる必要があるということです。もちろん、NPB自らが組織改革、意識改革をしてもらうことが一番なのですが。

なお合併問題に関わる独占禁止法については、以前、神戸大学の泉水教授のBBS(新しい掲示板)で議論をさせていただきました。法律素人の私には理解度30%位?でしたが。。。
そのうち、大阪市民球団の新規参入と独占禁止法についても考えてみたいと思います。

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楽天vsライブドアの新規参入の審査→で、大阪市民球団は?

楽天とライブドアで争った去年の新規参入の審査結果について、NPBのHPでの公式見解について改めて確認してみました。これを大阪市民球団に当てはめて考えてみます。

1.参加申請書の妥当性と球団経営の継続性、発展性
球団会社の資本金はライブドアは1億円、楽天は4億円。野球協約第27条では最低資本金を1億円と規定しているだけですからどっちでも大差ないでしょう。ただ大阪市民球団の場合、株主が単独企業となる可能性は低いので、それが認められるかどうか。複数株主の例は統合球団(オリックス1億円に対し近畿日本鉄道が0.2億円の第三者割当増資)でも実証済みですが、数十社とか、あるいは個人も含めた株主構成の場合、責任の所在や継続性という点で指摘される可能性があります。
また長期的な収支見込みは楽天の方が悲観的で、逆に財務状況は経常利益、総資産、売上高で楽天が勝っていることを取り上げ、「より赤字に耐え得る企業体力を保持」していることを強調しています。市民球団設立準備室の構想のように、「初年度から3万人超の観客動員で黒字経営ができる」という楽観論で申請書を作成したら合格の見込みはありませんね(^^;
ところで、近畿日本鉄道の統合球団への第三者割当増資について。この第三者割当増資という制度は本来、親会社のオリックスと近畿日本鉄道が共同でプロ野球事業を運営していこうという認識の元、長期保有を前提として利用されるものであるはずです。しかし、現実は近畿日本鉄道が3年後に撤退するというのが既定路線になっています。このような金融制度の盲点をついた球団統合は野球協約に照らして違反している(長期保有を前提としているならまだしも。。。)と今でも思っています。

2.野球協約との整合性
まず、「両社とも野球協約など球界の取り決めすべてを遵守すると誓約しました。」と書かれています。その上で、「ライブドアは、参稼報酬の一部にストックオプションを付与してコストダウンする計画を示しましたが、●野球協約が改正されない●と同社のコストダウン構想にも影響を与える可能性があります。」とあり、NPBには、野球協約にない新しい発想を持っているものを排除するという性質があることが読みとれます。やはり、大阪市民球団では「野球協約第36条の9(誓約書)」でコメントしたことが懸念されます。

3.専用球場など施設と観客需要
大阪ドームは使用料が高い!そこが問題!

4.選手、コーチ陣確保の見通し
言うまでもなく最大の懸案。というより、「市民球団の戦力」などでコメントしたとおり、新規参入球団が考えるべき問題でなく、NPB及び既存球団が考えるべき問題というのが私の意見です。

5.親会社と球団の経営状況の分析
1と同じ内容のような気がしますが。。。とにかく、NPBの審査で求められているのは、どうやってプロ野球の経営をやっていくのかという点ではなく、大きな赤字になった時に耐えられるのか?という点が重視されています。ベンチャーキャピタルの発想ではなく、担保をとった銀行融資の発想です。斬新な発想で挑もうという大阪市民球団にとっては不利ですね。市民球団のスキームに対する強烈な理論武装が必要になりそうです。

6.公共財としてふさわしい企業、球団であるか
インターネット会社の場合、アダルトサイトへの関与度で判断するみたいです。市民球団ならフリーパスでしょう(^^)。いや。。。経営に関与する会社あるいは個人が多くなれば、その中の1社あるいは1人を取り上げ、「プロ野球の世界には不適切」と難癖をつけられる可能性はあります。

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2005年5月13日 (金)

欽ちゃん球団と大阪市民球団

欽ちゃん球団が盛り上がっています。これはこれで野球界にとってはいいことと思います。
欽ちゃんの理念は「面白い野球」。わかりやすいし、素晴らしいです。一時的なブームで終わることなく、継続性のあるチーム運営をして欲しいと思います。

ところで欽ちゃん球団が参入したのは社会人野球です。ここがプロ野球を目指している大阪市民球団と大きく違うところです。社会人野球への参入とプロ野球への参入で何が違うのかといえば。。。

・選手のレベルが違う。
社会人野球の場合、一般公募で集めた選手でもそれなりの戦力を揃えることができる。つまり自助努力で何とかできるが、プロ野球の場合、他球団の協力がなければ戦力は揃わない。
・経営の規模が違う。
いうまでもなく、スポンサーに頼る度合いが全く異なる。
・トーナメント主体の社会人野球とリーグ戦主体のプロ野球の違い。
トーナメントなら1球団増加しても大勢に影響はないが、リーグ戦は合理的な球団数というのがある。6球団→7球団というのは非合理的なので実現が難しい。

改めて「大阪市民球団」によるNPBへの新規参入のハードルの高さが思い知らされます。

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「市民球団を考える」blogの広告・宣伝

当blogは、「夢球団設立連絡会」の大阪市民球団設立運動にネット参加しております。本来は会合や街頭活動にも参加したいのですが、遠隔地でなかなか機会がないため、ネットでの意見・提言を中心にしています。
またネット上で公表することで、当会だけでなく、MKグループの市民球団設立準備室やその他の地域での市民球団設立運動、既存球団、NPB、プロ野球選手会、地元自治体などに対しての意見・提言にもなりうるものと考えております(役立つかどうかは別として^^;)。
なお、現状に対する不満が出発点になっていますので、時折、特定の団体や個人を批判する場面もでてきますが、改革には現状認識が必要不可欠であるという趣旨をご理解の上、ご了承を願います。

当blogは、「市民球団」に特化した話題を取り上げていることもあり、特定のキーワードで検索サイトの上位に出るようになりました。そこで、最近の当blogへのアクセスキーワードについてご紹介します。

まず、最近、特に多いのが「NHKスペシャル プロ野球改革」関連。 次が「交流戦」関連と「市民球団」関連。「近鉄」関連では、「元近鉄ファン」、「近鉄パールズ」、「藤井寺球場」、「大阪近鉄バファローズ  バブルヘッド人形」など。面白いのは「オリックス」と「楽天」関連で、「巨人 滝鼻オーナー オリックス 観客」、「オリックス 入場者 ばらまき」、「オリックス 球団職員」、「楽天 敗因」など。「南海ホークス」もあります。
その他、「地域密着 球団」、「球団 負担 遠征費」、「球団数 野球 16チーム」、「ウェスタンリーグ 入場者数」、「野球 視聴率」、「球団 黒字」、「子供野球」、「Jリーグ マーケティング チケット 顧客のニーズ」、「大阪 キタ ミナミ 対抗意識」、「広告宣伝戦略」、「初期投資」など。

累計アクセスと1日平均アクセス数は。。。企業秘密?というより少なすぎて発表できる状況ではありません(^^;

当blogは、「週刊!ブログランキング くつろぐ」の「スポーツ:野球」に登録しております。このランキングは、「市民球団を考える」から「くつろぐ」へのアクセスと「くつろぐ」から「市民球団を考える」へのアクセスによってポイントが上がるしくみになっています。
5秒の時間を惜しまない方は、「週刊!ブログランキング くつろぐ」をクリックしてご協力くださ~い(^^)

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2005年5月10日 (火)

新規参入時のエキスパンションドラフト

大阪市民球団がNPBへ新規参入する場合、球団増となるなら、最低2球団の同時参加であることが必要であると思います。この場合、プロ野球のレベルの選手を自力で調達するのはほぼ不可能ですから、エクスパンションドラフト(拡張ドラフト)で他球団から戦力を譲り受ける必要があります。

東北楽天ゴールデンイーグルスの場合、球団統合した2球団の一次プロテクトは25名。単純に1球団当りで考えると12~13名です。しかし、特殊な事情があって、礒部選手や岩隈投手など、本来なら一次プロテクトに入っている選手を何名か獲得することができました。それでも、戦力的には不足しています。

じゃあ、大阪市民球団+1球団の新規参入時のエクスパンションドラフト(拡張ドラフト)はどういう仕組みがよいでしょうか。
エクスパンションドラフトの善し悪しは、選手を引き抜かれる球団で何名をプロテクトできるか?によって決まります。例えば、プロテクトゼロで各球団から2名ずつ指名できる。。。となれば、オリンピック代表チーム並の戦力が確保されるわけです。もちろん、これは過剰ですね。

「戦力均衡」ということを考えると、これくらい↓のエクスパンションドラフトが必要と思われます。
・各球団3名プロテクトし、それ以外の選手を新規参入2球団が交互に1名ずつ指名。
・各球団15名の2次プロテクトから2球団が交互に1名ずつ、4巡にわたって指名。
・外国人選手と新人選手はエクスパンションドラフトの対象外とする。

これによって、2つの新規参入球団は、次の戦力を確保することができます。
・レギュラークラスの選手6名+準レギュラークラスの選手24名
逆に既存球団は、レギュラークラスの中心選手1名と準レギュラークラス4名が引き抜かれるわけです。

これくらいの制度でやっと、戦えるチームの基礎ができるかなという感じです。さて、問題は、このようなエクスパンションドラフト(拡張ドラフト)を実行委員会やオーナー会議で議決した場合、成立するかどうかです。答えは100%「NO!」。考えるまでもありません。しかし、今の楽天よりもずっと弱いチームでは新規参入する意味がありません。

これらを考えると、球団増による新規参入を考える場合には、
・意味のあるエクスパンションドラフト(拡張ドラフト)の制度をつくってもらう
・同時に新規参入してもらう球団をさがす
という2点を最優先の課題として取り組むことが必要であると考えます。そして、これが無理なら、NPBへの新規参入は無理だということになってしまうと思います。

いや、一つだけ方法があります。外国人選手枠の完全廃止により、外国人選手主体のチームをつくって新規参入するということです。でも外国人ばかりのチームでは「市民球団」のイメージとかけ離れますね。

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2005年5月 9日 (月)

市民が参加する球団の形態

大阪市民球団の理念は「市民が参加する球団」でしょうか?ちょっとまだ、わかりにくいかもしれません。また実際、「参加って何をするねん?面倒なことなしに、ただ観たいだけや。」っていう人が多いのかもしれません。さらには、「参加するって要するに金を出せってことかいな?それなら嫌やで~」という見方もされるでしょう。「参加」する喜びっていうのは、強制された参加から生まれることは少なく、自発的な参加によってこそ生まれるモノです。自発的な参加には何かしらの動機やキッカケがあって、そこに個人の意思が働くということですね。しかし、多くの人が同じ動機やキッカケで参加するというのは考えにくいです。近鉄ファンだったけど、応援する球団を失ったから大阪市民球団に参加したい、という動機やキッカケの人だけでは全然足りません。ですから「参加」の形態をたくさん用意しなければいけません。また観客動員の施策も多様性を持たせないといけません。

ここで難しいのは、ライトな野球ファンのために、球場にアイドル歌手を呼ぶという方法をとったとき、ディープな野球ファンが逆にそういうのを嫌う場合があるということです。何でもかんでもボランティアを導入していったら、ありがた迷惑なことが増えてしまったということでもいけません。
重要なのは、部分を最適化することが全体の最適化につながらないということです。市民やファンというのはたくさんいて、それぞれ、考え方やニーズが異なるわけです。で、個々のターゲットに対してよかれと思ってやったことが、全体で見たらマイナスになったということにならないよう、気をつけないといけないということです。

例えば。。。統合球団の愛称をバファローズにして、ユニフォームはブルーウェーブのデザインにする。個々の施策はバファローズファンとブルーウェーブファンのためにと思ってやったのでしょうけど、組み合わせてみるといかにもミスマッチで両方のファンを失う。。。で、要するにどうすればエエの?ということですが、部分と全体を絶えず照らし合わせるということが必要です。で、最終的には全体を最適化する。それは非常に難しくてセンスが求められる作業になります。

昨年の一連のオーナー会議での議論を見ていると、部分の最適化(自球団の利益)しか求めていないオーナーが多く、結果として全体が最適化されていないと強く感じます。で、本来はNPBやコミッショナーが全体の最適化を図る役割を果たすべきなんでしょうけど機能不全。。。結局、最後はここにゆきついてしまいます。

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ポケットミュージアム構想

野球協約 第3条(協約の目的)
(1)わが国の野球を不朽の国技にし、野球が社会の公共的文化財となるよう努めることによって、野球の権威および技術に対する国民の信頼を確保する。

要するに、野球そのものが国技で文化なんです。
それを受けつつ大阪市民球団への市民の参加を促す一つの方法として、大阪ドームの中にポケットミュージアムをつくり。。。というか、そういうスペースを用意し、試合ごとに特定の相手(小学校とか、趣味のサークルとか)に貸し出すというのはどうでしょうか。

もちろん、単に展示をするというだけではありません。作品を展示したグループを大阪ドームへ招待し、大阪市民球団の試合の中で作品を紹介し、優秀賞は表彰するといったことがあってもいいと思います。

プロ野球と市民レベルの芸術作品(絵画、書道、写真など)の文化的な交流も市民球団への市民参加の一形態と言えるのではないでしょうか。

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2005年5月 7日 (土)

「南海ホークスがあったころ」の藤井寺球場

近鉄パールズの設立は昭和24年。藤井寺球場は。。。なんと、昭和3年完成。近鉄球団より20年以上も前につくられています。敷地は1万8千坪。内野スタンドが3万人、外野芝生席が1万3千人収容。しかし、総収容人員は7万人とうたわれていたとのこと。サバ読みの歴史はこのころからあったようです。

藤井寺球場は野球場のある住宅地として大阪鉄道(現近畿日本鉄道)が藤井寺花苑都市の名で郊外開発の一環として建設。全体を構想したのは大屋霊城。大正から昭和初期にかけて公園緑地の必要性を説いた造園学のパイオニアで、大正13年開業の甲子園もこの人が手がけたモノです。野球場の南には教材園と名付けられた広大な遊園地(2万2千坪)があり、果樹園や動植物園をつくり、都会の子供たちが自然と親しむための体験学習の場としていました。しかし、この教材園は昭和8年、わずか4年という短命で電鉄本社の経営状態の悪化を理由に廃止。跡地は学校用地として売却されました。球場も70年あまりの歳月をへだてて同じ運命をたどるのでしょうか?甲子園球場が現役バリバリというのに悲しすぎます。

私は、藤井寺では通算で10試合程度しかみたことがないですが、その中で印象深いのは、オリックスがリーグ優勝した平成7年8月26日。佐藤義則投手が40歳を超える史上最年長でノーヒットノーランを達成した試合です。達成の瞬間というより、9回裏の近鉄の攻撃がはじまってから、球場全体がざわざわしていた雰囲気が未だに頭にこびりついています。1回からやじりっぱなしだったどこかの?おっさんも、9回裏2死となった時点で「もうええわ!年寄りに花もたせてやれよ。。。」と萎えてしまい、達成した時点で拍手をしてました。

大阪市民球団の設立に大阪市の協力が得られないのなら。。。最後の手段は藤井寺球場を買い取ってホーム球場にしましょうか。

※藤井寺球場の歴史については、下記の本からの抜粋です。
「南海ホークスがあったころ」野球ファンとパリーグの文化史
本の紹介
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0852.html
著者のHP
http://homepage3.nifty.com/ynagai/hawksreview.htm

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2005年5月 6日 (金)

大阪市の姉妹都市と大阪市民球団の連携

大阪市には、次に示す8つの姉妹都市があります。
 サンフランシスコ(アメリカ)
 シカゴ(アメリカ)
 上海(中国)
 メルボルン(オーストラリア)
 サンクト・ペテルブルグ(ロシア)
 ミラノ(イタリア)
 ハンブルク(ドイツ)
 サンパウロ(ブラジル)
また次の2市は友好協力都市となってます。
 ブダペスト(ハンガリー)
 ブエノスアイレス(アルゼンチン)

これらの姉妹都市や友好協力都市とは、スポーツ、学術、文化、経済などのさまざまな分野において、青少年や女性をはじめ幅広い市民参加のもと交流を推進しています。
日本における国民的スポーツである野球を媒体として、これらの都市と大阪市民球団の交流を図り、大阪市民球団の国際化を図っていきたいものです。

そもそも、大阪市のみを本拠地とした最後のプロ野球球団である大阪近鉄バファローズは、球団名に「大阪」を入れたのを契機として、大阪市と姉妹都市の関係にある上海市のプロ野球球団:上海ゴールデンイーグルス(どこかで聞いたようなチーム名?)と業務提携を結びました。
球団統合はこのような日中友好の架け橋さえも失うものだったわけです。
反日デモが続く中、卓球の福原愛選手は中国で活躍することにより、スポーツによる日中交流の促進に孤軍奮闘しています。大阪市民球団こそが大阪近鉄バファローズの理念を受け継ぎ、中国と、そして世界各国とスポーツを通じた交流を深めていくべきではないでしょうか。

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大阪市民球団によるPTSDの克服

最近は物騒な事件や事故、災害が多く、PTSD(Post Traumatic Stress Disorder:心的外傷後ストレス障害)のような症状がでてしまう方も多いようです。もちろん、このような場合は、専門の医師やカウンセラーに見てもらうのが一番です。

気になるのは、このような事件や事故、災害が関西に集中していること。
そこで、「市民参加のスタイル」では、大阪市民球団への市民参加を通じて、治療やリハビリのプログラムに取り入れてもらうといった方法を考えてみました。

改めて、この話題を挙げたのは、私を含め、多くの近鉄ファンがPTSD(とは限りませんが。。。)のような症状にかかっているのではないか?と感じたためです。もちろん、実際のPTSDは生死にかかわるような深刻な体験を通じて発症するものですから、大げさなのかもしれません。しかし、球団統合によって応援していたチームを失い、統合球団へも新規参入球団へも応援の対象を移行できず、長期間にわたって、特に野球やスポーツの話題に対し無気力、無関心が続いている。。。とか、大阪ドーム、オリックスといった場所や言葉に嫌悪感を感じるという人は、程度の差こそあれ、明らかに心が病んでいると言えるのではないでしょうか。

野球を捨てて、何か他のモノに打ち込めればまだよいですが、野球が好きで近鉄が好きで...という人ほど喪失感が大きいでしょう。

失ったモノは帰りません。でも新たに何かを作り出すことは不可能ではありません。
大阪市民球団で失った何かを取り戻しましょう~

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大阪市民球団の交流戦

大阪市民球団の新規参入先はセリーグなのか、パリーグなのかまだ決まっていません。
でも、どちらにせよ、今年から始まった交流戦のおかげで、初年度から全球団と対戦することができます。思えば、オープン戦などを除いた公式戦でのセパの戦いは日本シリーズしかありませんでした。近鉄バファローズの場合、日本シリーズへの出場は4回、相手は広島、讀賣、ヤクルトの3球団のみでしたから、55年間も球団を持ちながら、阪神、中日、横浜との公式戦の対戦がなかったということになるわけです。特に阪神との対戦。オープン戦は毎年組まれていましたが、大阪ドームや甲子園での真剣勝負を見ることができなかったというのは誠に残念なことです。その無念は大阪市民球団にはらしてもらいましょう。

ところで、交流戦を日本生命の協賛にして、交流戦中の最高勝率のチームに500万円、MVPの選手に200万円という賞金を用意しているというのは良いアイデアであったと思います。
この間は、(応援する球団のある人は^^;)、セリーグの順位、パリーグの順位の他、交流戦の順位も楽しめるというわけです。さらにセパの対抗意識を煽るために、全試合で勝ち越した側に日本シリーズの開幕権を与える(つまり土日開催)くらいのことをしてもよかったと思います。

大阪市民球団の交流戦。。。何年後に実現するのでしょうか。

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NHKスペシャル「待ったなし プロ野球改革」

5月4日のNHKスペシャルで、讀賣:滝鼻オーナー、オリックス:宮内オーナー、ソフトバンク:孫オーナーの参加によるTVオーナー会議がありました。

孫オーナーの言ってることには勢いがあり夢もあります。
「大リーグに勝てる世界一のチームをつくりたい。」「日本のプロ野球で年俸を抑えたら、優秀な選手がどんどん大リーグへ流れてしまう。」「完全自由競争が理想的な姿。」「戦力の不均衡があっても、その強大なチームへの対抗心という軸で盛り上がることはできる。」

しかし、バブルというのは、いつかはじけます。上を向いて歩いていこうという姿勢はよいのですが、徹底的な弱者切り捨て、金のない者は黙ってろ~的な考えにはついていけないところが多々あります。この人には周りが見えていない。。。でも、こういう夢を語る人も必要ですね。

一方で宮内オーナーが盛んに主張していた共存共栄のビジネスモデルは、このblogの「市民球団の戦力」というところで書いた「各チームの戦力が均衡して、どのチームが優勝するかわからないという結果の不確実性があって、はじめてペナントレースが白熱し、リーグ戦の商品価値が高まる」に似たものでした。オリックスバファローズは不公正な分配ドラフトによる統合で強くなったはず(?)だから、オリックスのオーナーがこれを言うのはおかしな話ですが。。。

しかし宮内オーナーの発言は、至るところで支離滅裂。たまに正論ぶった発言がありますが、結局は自らの努力が足りないことを得体の知れない何かに責任転嫁しているという印象を持ってしまいます。また全てが縮小均衡による共存共栄。これといった戦略も持たずに、何かの教科書に書いてあることを抜粋して取り上げて、ワーワー騒いでいるだけじゃないのか?と思ってしまいます。
「巨人は昔のダントツの人気が異常であって今の人気低迷で普通になりつつある」・・・だから何が言いたいのか?NHKの調査ではオリックスの人気は12位でした。巨人の人気低迷を喜んでいる場合じゃないでしょう。。。
「イチローのような大スターがいても、強くて魅力のあるチームでなければ何も注目されない」・・・イチローがいたときはそれなりに盛り上がっていたはず。より重要なのは、イチロー放出後のチームつくりをどう考えていたのか、という点では?
「昨年の球団統合で逆風が吹いているが、これから近鉄ファンと新しいファンを取り込んでいきたい」・・・そのために何をしたの?オリックスのやってることは近鉄ファンを離れさせることばかりでしょう。そこをなぜ理解できないのか?

讀賣の滝鼻オーナーは存在感なし。印象に残ったのは、冒頭の「今までは巨人がセの5球団を支えてきたが今度は交流戦があり11球団を支えなければならない。」という発言。確かに、観客動員やTV放映権による収入増は巨人戦でのご利益があるかもしれませんが、プロ野球が讀賣中心で成り立っているという勘違い。リーグ戦というのは相手があってはじめて成立するものです。
そもそも讀賣の交流戦に対する本音は、北海道、東北、九州というセリーグのチームのない地域で試合をやって、讀賣新聞の拡販につなげたいということでしょう。マスコミお抱えでTV放映権による利益を独占し、野球協約というルールを自分たちに都合のいいように作り上げてきた。。。もちろん、他球団に比べ多大な営業努力もあったのでしょうけど、讀賣中心の発想からファン中心の発想へ、コペルニクス的な展開を期待したいものです。
また滝鼻オーナー自身で、金をかけているのになぜ勝てないのか?有力選手を集めているのになぜ視聴率が下がり続けるのか?という当りをまだ理解できていないのかなと感じました。

NHKのTVオーナー会議という試みには賛同しますが、これでは「なぜプロ野球の人気が低迷してきたのか」の答えとして、「こういう人たちがオーナーをやってるからです」といってるようなものではないでしょうか。

子供たちの将来なりたい職業の第一位にプロ野球選手が返り咲いたそうです。その理由はイチローや松井選手など大リーグで活躍している選手へのあこがれとか。

オーナー経営者のセンスのなさ、コミッショナーのやる気のなさ、マスコミの大リーグに対する偏向報道。。。どこが悪いのか、みんなわかっているはずなのに直すことができないもどかしさ。

大阪市民球団の誕生でプロ野球を盛り上げていきたいと強く感じさせてくれる番組でした。

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2005年5月 5日 (木)

週刊!ブログランキング くつろぐ

夢球団設立連絡会~ホウレンソウの間~にあやかりまして、
「週刊!ブログランキング くつろぐ」に登録してみました。

まずは、いろいろな人に、この活動を知ってもらうことが第一と思いますので。。。

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2005年5月 2日 (月)

もう一つの市民球団への参加のスタイル

前に市民球団への参加のスタイルを考えてみましたが、この時に挙げた「球団傘下の底辺のチームでプレー」「球団の運営に参加」「市民活動の一環として参加」はいずれも自発的な行動によって能動的に参加するというスタイルです。

これとは別に市民を受け入れるという受動的な立場での市民参加も考える必要があるでしょう。具体的に言えば、大阪市民球団のホームタウンであるミナミを含む広域エリア(と勝手に決めつけてますが^^;)で市民球団のファンに対する受け入れ態勢を整備してもらうということです。これは自発的にやってもらうのが一番なんですが、ある程度、組織的、計画的に取り組んでもらう方がより効果的です。

まずは選手のスポンサーとなるサポート企業と個人出資者という2種類しかなかった出資者の区別を見直し、市民を受け入れるホームタウンの商店街や飲食街という第3の区分をつくってはどうでしょうか。多少の出資をしてもらいつつ、市民球団のロゴやキャラクターグッズを利用してお客さんを集めて儲けてもらいましょう。

さらに、このホームタウンを大阪市民球団の情報発信の拠点と位置づけるのがよいと思います。大阪市民球団に関する情報とか選手の生の声とか、ある程度はネットで流しつつ、「より詳しい情報はミナミの○○商店や△△居酒屋に行くとわかります」といった形で、日替わりで特選情報を掲示しているお店を変えてやれば、ファンは気になってついつい訪ねに行ってしまうのでは。。。

また、能動的な市民参加のグループ(主として目的を共有した集まり)と受動的な市民参加のグループ(主として地域的なつながり)が境界を設けず、うまく融合していくことも必要でしょう。

さらに行政と連携して市民球団を核とした市民参加型のスポーツ振興街つくりといった色合いの地域振興策を用意してもらうのがよいでしょう。

こういった様々な取り組みを組織的、計画的に行うというところが求められると思います。

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2005年5月 1日 (日)

選手の査定への市民参加

大阪市民球団の選手は、応援し、支えてくれる市民のために野球をすることになります。プロ野球選手の査定は難しいとは思いますが、市民の目から見た貢献度も査定の一部として取り入れて欲しいと思います。例えば、試合後に、ファンの目から見た活躍度とファンサービス度について採点してもらうというのはどうでしょうか。一般の採点は、誰でも参加できるもので、活躍度、ファンサービス度の上位3名に順位をつけたものを提出してもらい、ある程度、採点の経験を積めば、出場全選手の点数を記入できる形式の特別審査員に昇格できるとか。。。野球通の楽しみの一つは、その日の試合を振りかえってああだ、こうだと批評することですから、こういう企画があってもいいと思います。
もちろん、採点シートには毎回、簡単なアンケートもつけて、顧客のニーズを確認するという作業もあわせて行うようにします。

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ファミリーパーク構想

「市民」から連想する言葉として、「ファミリー」→「ちびっ子」という流れがあります。

私は以前、まだ野球には興味のない子供を大阪ドームへ連れて行くときに、「帰りにゲームしていこう」「かき氷を買ってあげるから」などと誘い、やっとの思いでOKをもらった記憶があります(^^;
でも、これでは「大阪ドーム」が行き先になる必然性はないですし、「野球」を好きになるキッカケにもなりにくいです。

大阪市民球団が「市民」の球団として根付くには、子供の方から「大阪ドームへ行きたい」といわせることが必要でしょう。

子供にとって一つの苦痛は試合時間が長いということです。試合の中で2時間くらいの枠をとって、内野上段席とかに子供たちを集めて、野球がらみのクイズとか、ゲームとか、応援の練習とか、野球のルールの解説とかの子供野球教室的な小イベントをやるというのはどうでしょうか。現在、球場で用意しているイベントは、試合前か試合後のものが多く、参加者数も限定されます。試合中に多くの子供たちを集め、ボランティアの人たちの先導による子供野球教室を球場のスタンドで開催するというのがここでの提案です。

当然、子供を連れてきた大人たちは、そのエリアの周りに陣取って、子供を預けたひと時は、子供の楽しむ姿を横目で見ながら静かに野球を観戦し、戻ってきたら野球の話題で一家団欒。。。とうまくいけば、子供も「また来たい」と言ってくれることでしょう。

もちろん、「パーク」と言うからには、なにかしら「プレイ」する場も欲しいところです。キャッチボールとか、ストラックアウトとか、バッティングセンターとか。。。本格的な練習用ではなく、子供向けの楽しみ用という位置づけでドーム前の広場を整備してみてはどうでしょうか。

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でも、やっぱり勝ちたい。。。

いくら弱いチームだといっても、試合をやる前から負けようと思ってやることはないでしょう。選手もファンも勝つことを期待して毎日の試合が始まるはずです。でも結果として弱いチームは負けが込んでしまいます。じゃあ、どうすれば勝てるのか?

何度も同じことの繰り返しになりますが、勝敗はゼロサム、つまり、理論的な勝率は常に5割。半分は必ず負けるワケです。そしてみんなが勝ちたい。多くの人のこの要望をかなえるには、リーグの運営者が「戦力の均衡」をかなえる施策を打ち出すことに限ります。そして、残された自由競争の部分にコストをかける。あるいは知恵を使う。そういう、健全な競争の場が提供されてはじめて大阪市民球団として参入しようかなと思えます。やはり、勝てる可能性のないチームでは多くのファンはついてきませんから。。。

あとは超人的なスター選手が必要ですね。去年のマリナーズもチーム成績は散々でしたがイチロー選手の大記録のおかげで終盤戦まで盛り上がっていましたから。北海道日本ハムファイターズも、仮にチームが負けても新庄選手が活躍すればファンは喜んで(かな?)帰るでしょう。

でも。。。応援したチームが日本シリーズを制するという経験をしたことのない近鉄ファンとしてはやっぱり勝ちたいと思ってしまいます。

病み上がりで弱気なコメントが続いてしまいました。

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弱いチームをいかす戦略

東北楽天ゴールデンイーグルスは、新規参入の開幕が始まってまだ1ヶ月足らずというのにGM、ヘッドコーチ、打撃コーチを解任、降格させました。いくらプロの世界とはいえ、1ヶ月足らずの交代は早すぎるのではないでしょうか。もちろん、勝率2割はひどすぎます。しかし、これが讀賣ならまだ理解できますが、不公正な分配ドラフトを下地にした楽天というチームの敗因を、なぜこの3人が負わなければならないのか?そんなにこの3人が悪いのなら、この3人を任命した人も責任をとるべきでしょう。

もちろん、プロなんだから、勝つことが目的。パリーグの場合はプレーオフがあるので、Aクラス入りが最低限の目標となるのでしょう。しかし、この競争はゼロサムの世界なので、プレーオフに行けないチームが必ず3チームはでてきます。5年後ならいざ知らず、今年の楽天の戦力なら、プレーオフに行くことを前提に戦略を考えるより、まずは負けても応援してもらえるチームを目指すべきでしょう。もちろん、何年間も最下位が続くのはいけません。でも、「今年だけ」はファンも許してくれるでしょう。何度もいいますが、あの分配ドラフトは新規参入球団にとって極めて不利な制度です。礒部選手、吉岡選手、岩隈投手、福森投手など大阪近鉄バファローズの一部主力選手が統合球団行きを拒んで結果的に楽天入りしたため、かろうじてプロのチームの体裁を保っていますが、もし統合球団の経営者にセンスがあって、統合球団が魅力的な球団になっていて、近鉄で拒否する選手がいなかったら。。。

そうはいっても、負けが込んでくると、選手もファンも嫌気がさしてきます。しかし、逆に負け続けることで人気を得ることもあります。ハルウララがその典型です。市民球団が楽天以上に弱い戦力で参入することを強いられたら、逆に参入1年目は、負けることに商品価値を見いだす戦略というのを考えたらどうでしょうか?例えば、負け試合で試合終了まで応援してくれた観客に「お詫び」のお土産を渡すとか、負け投手は試合終了後にグランド一周して頭を下げて回るとか。。。もちろん、そうすることで選手の発奮を呼び、勝ちに転ずるという期待も込めての提案(まぁ半分冗談ですが)です。

楽天の場合、少なくとも、今年弱いのは「必然」です。弱いチームを生んだ真の責任は、NPBのリーグ運営に対する哲学のなさと自球団のことしか考えないオーナー連中にあると考えるべきです。そして、不幸(?)にして、そういう弱いチームのオーナーとなってしまったら、「人間、開き直った方が強くなれる」くらいの気構えを持つべきであり、どこかの会社の日勤教育みたいなことをやっていてはチームの士気は落ちるばかりです。

そして、いつも最後の犠牲者となるのは末端のファンであり、どこかの電車に乗ってしまった乗客です。

ここで、尼崎の事故で亡くなった106人の方のご冥福をお祈りいたします。

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市民球団の戦力

今年から新規参入した東北楽天ゴールデンイーグルスと福岡ソフトバンクホークス。
戦力が違いすぎます。今年は話題が多いパリーグといわれますが、勝負の結果がある程度予想できる戦いが続いては面白さも半減してしまいます。そういう意味ではセリーグの最下位チームとパリーグの首位を走る千葉ロッテマリーンズは予想を裏切る意外性で盛り上げてくれてますが。。。

そもそも楽天イーグルスの低迷は、分配ドラフトの方法が決まった時点で予想されていました。言い方は悪いですが、NPBにとって、6球団ずつの2つのリーグ戦というのは、いわば商品のようなもの。その商品価値をなぜ高めようとしないのか。。。

ところで、リーグ戦の商品価値とはなんでしょうか?
もちろん、各球団は優勝を目指して競争をしています。何もかも平等に扱っていたら経営努力をしようという意欲をそいでしまうでしょう。でも、優勝を目指す争いというのは「ゼロサム」の世界です。30勝ち越すチームがあれば、どこかに30負け越すチームが必ずでてしまいます。入場者数を争う戦いなら、順位はついたとしても、全チームが前年度比でアップという実質的な敗者のない「ウィンウィ~ン」の競争関係を築けますが、「ゼロサム」の競争関係にいたずらに競争原理を持ち込むと必ず失敗します。各チームの戦力が均衡して、どのチームが優勝するかわからないという結果の不確実性があって、はじめてペナントレースが白熱し、リーグ戦の商品価値が高まるということですね。

私はF1も好きでよく深夜にTVを見たりしていますが、去年までは、実につまらなかったです。M.シューマッハがポールポジションで第一コーナーにトップで飛び込んだら、よほどのトラブルがない限り優勝は決まりです。60周のレースの結果が1週目の第一コーナーで決まる。。。その法則がわかるにつれ、次第に数周見たらTVを消すようになりました。でも今年はレギュレーションを大幅に変えた影響もあってか、混戦のレースが多くなりました。

それでも、F1の世界で下位チームが優勝する可能性はほぼゼロです。マシンの戦闘力が違いすぎるからです。マシンの開発も競争のウチ、そしていいマシンのシートを得るのも競争のウチ。結果として、いいマシンにはいいドライバーが乗り、ますますチーム間の格差が大きくなっていきます。そこに結果の不確実性をどうやってもたらすか、が競技を運営しているサイドの腕の見せ所でしょう。その点、NPBの楽天に対する配慮のなさは最低最悪です。

と、前ふりが長くなりましたが、問題なのは、市民球団の戦力です。球団買収ではなく、球団数増加という形で参入したときに、NPBそしてオーナー会議では、どういう配慮をしてくれるのでしょうか?今の楽天よりも弱いチームで戦えというのでしょうか?

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