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2005年5月28日 (土)

交流戦と日本シリーズの組合せ

20/36。

プロ野球に2リーグ制が導入されてから昨年までの55年間(=近鉄球団の歴史)における日本シリーズの組合せの数です。つまり、36通りの組合せのうち、16通りの組合せは未だ実現していないわけです。昨年までの既存球団(身売り前のチームも含む)での日本シリーズの対戦数を具体的にみると、

         広島,横浜,ヤクルト,中日,阪神,讀賣 合計
大阪近鉄           2, 0, 1, 0, 0, 1    4     
福岡ダイエー      0, 0, 0, 1, 2,10   13
北海道日本ハム 0, 0, 0, 0, 1, 1    2
千葉ロッテ         0, 2, 0, 1, 0, 1    4
西武                 2, 1, 3, 4, 1, 9   20
オリックス          2, 0, 2, 0, 0, 8   12
合計                 6, 3, 6  6, 4,30   55

パリーグで身売り前のチームをみると、福岡ダイエーで南海、北海道日本ハムで東映、千葉ロッテで毎日→大毎、西武で西鉄、オリックスで阪急。。。のそれぞれで日本シリーズへ出ています。特に、南海ホークス、西鉄ライオンズ、阪急ブレーブスは黄金時代を築いており、多くのドラマもありました。組合せという観点では、日本シリーズへの出場10回中9回が讀賣相手で、讀賣相手の戦績が1勝8敗という南海ホークスが印象的です。その1勝を挙げたのが昭和34年で、この時、かの有名な御堂筋パレードが行われたのでした(私はまだ生まれていませんが^^;)。

ところで、対戦表を見てみると、面白いことがわかります。
西武(&西鉄)と讀賣は日本シリーズで全球団と対戦していますが、それ以外の球団は2~3球団としか対戦がありません。10回以上出場している福岡ダイエー(&南海)、オリックス(&阪急)にしても例外ではありません。一つの理由は、セリーグの優勝が讀賣に偏っているため、パの球団が讀賣以外の球団と対戦する機会が少ないということが挙げられます。讀賣と人気を分け合っている阪神にして、日本シリーズ出場はわずかに4回。近鉄×阪神の日本シリーズが行われる確率は、単純に考えると、4/55×4/55=約1/189。。。なんと189年に1回(今となっては確率ゼロですが)という計算になります。

これまで公式戦でのセパの戦いは日本シリーズしかありませんでした。これは年に1回しか行われないため、55年の年月をかけてやっと半分程度の組合せが実現したにすぎません。このセパの隔離による希少価値が日本シリーズの権威を高めていたと言えるでしょう。去年の球界再編騒動の中で、1リーグ制にして東西ブロックに分けて順位を決め日本シリーズをという意見もありましたが、それでは盛り上がらないという意見が大勢でした。

しかし、今年から交流戦を実施したため、公式戦で36通りの組合せが毎年、実現することになりました。現在、首位を走っている千葉ロッテ×阪神の組合せも、日本シリーズとなれば初顔合わせですが、既に交流戦で実現してしまったんですね。交流戦も今年、来年あたりは新鮮さがありますが、10年で60試合もしてしまうと、対戦カードの希少価値が薄れ、日本シリーズの権威が落ちてしまうのではないか。。。そこが心配です。

大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブの消滅と引き替えに実現した交流戦。10年たって、成功だったと言えるよう、現状に満足することなく、企画運営して欲しいとNPBに要望いたします。

また交流戦の組合せ表の中に応援したいと思えるチーム(大阪市民球団)が誕生する日を待ち望んでいます。

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