2リーグ制誕生の秘話
2リーグから1リーグへ。。。
表面化こそしていないものの、水面下で未だくすぶりつつけている構想です。ところで、日本のプロ野球は発足当時、Jリーグと同じ1リーグ制(ただし2部リーグとの入替戦はなし)でした。それが、どのような経緯で2リーグ制となったのでしょうか。
1949年、当時8球団1リーグ制だったプロ野球を正力オーナーが10球団に増加したいとする構想を発表しました。まず毎日新聞に働きかけ加盟申請させた後、さらなる新規参入を募集しました。すると当時のプロ野球人気を反映し、近畿日本鉄道をはじめ、加盟申請が合計で5社も殺到し、紆余曲折を経て、2リーグ制が誕生しました。紆余曲折というのは、急激な球団増加は過当競争を生むという反対派の讀賣・中日勢がセリーグを結成し、新規参入を増やし活性化させるべきという賛成派の東急・大映・南海・阪急勢がパリーグを結成するというセパ分裂がいきさつだったからです。この時、当初賛成派だった阪神は分裂直前に反対派に鞍替えして人気球団の讀賣と同一リーグに残る道を選び、近鉄は南海・阪急という関西私鉄のよしみでパリーグに入りました。
近鉄対阪神。オープン戦では毎年観られる組合せですが、公式戦(日本シリーズ)ではとうとう実現することなく終わってしまいました。「交流戦と日本シリーズの組合せ」で書いたとおり、55年間で日本シリーズに出場したのはともに4回ですから、もともと滅多に見れるモノではなかったんですが。。。
結局、この二リーグ分裂時の阪神・近鉄の思惑の違いが、マスコミの力を利用し全国展開を図るセリーグと関西の私鉄球団を核としたローカル展開のパリーグというビジネスモデルの違いとともに、相交わることのない55年の歴史を刻み、球団の繁栄と消滅という岐路を生んでしまいました。
阪神の選択を「裏切り者」とみるか「賢い選択」とみるか、意見の分かれるところでしょう。しかし、確実に勝者とは言えそうです。じゃあ敗者には何も残らないのでしょうか?
大阪市民球団の設立は敗者の残骸が復活を賭けた戦いであるとも言えるでしょう。
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コメント
ご無沙汰しております。このブログを私のブログにリンクさせていただきましたので、ご報告します。
投稿: 以蔵 | 2005年7月11日 (月) 20時39分
はじめまして。よろしくお願いします。
大阪に球団を作るプロジェクトがあることを知りました。当方四国人ですが関西は第2の故郷、旧大阪近鉄を応援していたこともあり、ぜひとも実現をと祈らずにはいられません。
このエントリーも他と同じく、興味深く読ませていただきました。
阪神の人気は磐石にも見えますが、「裏金」や応援団の残念な事件など(独占の弊害?)が、行く行くは阪神球団と関西を蝕むような気がしてなりません。切磋琢磨し合うライバルがいれば、関西全体と阪神自身にとって、長期的にはプラスになるのではないか、ということを考えさせられました。
堅苦しくなってしまいましたが、また機会がありましたら、夢の実現に向けた議論をさせていただければ幸いです。
投稿: 遍路牛 | 2005年7月15日 (金) 00時11分
以蔵さん~こんばんは。
最近、更新のペースがおちてしまっていますが。。。
まずはリンクをはっていただき、ありがとうございます。
また週末に行きますので、よろしく(^^)
遍路牛さん、はじめまして~
四国からようこそ(^^)
>切磋琢磨し合うライバルがいれば、関西全体と阪神自身にとって、長期的にはプラス。。。
そうですね。阪神には阪神の文化があるのは認めますが、そういったモノを超えて、ブームというか、みんなで騒げて楽しそうだから的なノリで必要以上に膨張しすぎている部分もあるかと思います。
おごれるモノは久しからず!という言葉もありますし、ちょっとしたほころびからガタガタと崩れてしまうこともありえますね。
ただ、どうやって阪神(ファン)に「ライバル」と認めてもらうか。。。そこに到達するまでが大変です。
挑もうとしている山は果てしなく高いですね(^^;
投稿: 紅の牛 | 2005年7月15日 (金) 23時43分
遅くなりましたがお返事ありがとうございました。お変わりはありませんでしょうか?
今更ながらネタ出しも兼ねて、コメントさせてくださいませ。
> どうやって阪神(ファン)に「ライバル」と
> 認めてもらうか。。。そこに到達するまでが大変です。
とのこと、僕も非常に重要だと思います。
そこで思い当たるのがマスメディアの役割です。
阪神の露出度が量的に多くなるのはある意味当然ですが、(ごく一部のメディアですが)記事の質という点では疑問が残ります。例えば、パリーグや他の競技の存在意義を否定する記事も、何度となく目にいたしました。これが(繰り返しますが一部のメディアとはいえ)世論に影響しているように思われてなりません。
新球団が世論の支持を得るか否かは、このような論調が改まるかどうかにかかっていると思われるのですが、そのためにはどうすればいいのか?悩んでいるところです。
現状と今後について、ご見解をお聞かせくだされば幸いです。何とかして新球団への世論を大阪で広げたいものです。
投稿: 遍路牛 | 2005年7月25日 (月) 23時54分
遍路牛さん、たびたびコメントを頂きありがとうございます。
>現状と今後について、ご見解をお聞かせくだされば幸いです。何とかして新球団への世論を大阪で広げたいものです。
ずいぶん、ほったらかしにしてしまいました。。。ごめんなさい。立ち止まってはいけませんね(^^;
投稿: 紅の牛 | 2005年8月21日 (日) 03時08分
コメントありがとうございます。
以前のコメントで出したテーマですが、紅の牛さんが重要だとお考えの場合に扱っていただければ、僕としては十分です。
また、更新を催促したみたいで申し訳ありません。ご無理なきようマイペースで、またお好きなテーマで更新なさってくださいね。
随所でご意見もお書きになっているようですので、そちらも近々拝読します。
投稿: 遍路牛 | 2005年8月21日 (日) 23時18分