プレーオフ制度から見た新規参入待望論
今年は千葉ロッテマリーンズの年でした。交流戦の優勝にはじまり、プレーオフ、日本シリーズ、そして11/10からはじまるアジアシリーズへも進出します。ところで千葉ロッテはシーズンの順位が2位でした。結局、2年連続でパリーグの2位チームが日本シリーズを制したわけですね。プレーオフについては、もちろんメリットもありますが、一方であれこれと注文がついてます。その問題点は次の2点に集約できるでしょう。
・上位3チームが進出できるためシーズン中の試合の価値が低下する。
・パリーグのみの3球団による実施のため日程上の不均衡が生じる。
まず1点目。ポストシーズンの短期決戦に3/6、つまり全体の1/2が出場できるというのは、ファンとしてはありがたいかもしれませんが、今年の西武のようにシーズンで負け越したチームが日本一になる可能性があるという点が納得できません。しかし、プレーオフを実施しないと日本シリーズへ進めるのは1/6のため、何年もポストシーズンへ進めない球団が出てきます。パリーグの場合、昨年までの55年間で日本シリーズに出場したのは、前身のチームを含み、北海道日本ハム2回、大阪近鉄4回、千葉ロッテ4回(今年で5回目)、オリックス12回、福岡ダイエー13回、西武20回でした。セリーグの方は、讀賣の30回がダントツで、残りの5球団は3~6回の範囲です。ファンとしての最大の楽しみは勝者のみに与えられるシーズン優勝→ポストシーズンの間の興奮です。しかし、12球団中8球団のファンは、その興奮を10年に1回程度以下(55年間で6回以下)しか味わえなかったんですね。この数字に昔のパリーグのプレーオフはカウントしてませんが、当時のように前後期制としたり、6球団を東西に分けてのプレーオフとすると、2/6→1/3がポストシーズンに進めることになります。この場合、ポストシーズンへの出場権利は優勝チームに限られますので、シーズン中の試合の価値も担保されます。しかし、1/3というのもまだちょっと甘い(^^;。大リーグの場合、アリーグ西地区が4球団と最小でアリーグ全体だとワイルドカードも含め4/14→1/3.5がポストシーズンへ進める比率です。ナリーグは4/16→1/4。大リーグにならえというわけではありませんが、希少価値とファンの楽しみの両者を満足させるのはポストシーズンへの進出比率が1/4がベストではないかと思います。それには4球団増やしてセパ8球団とし東西に分ける。これしかありません。いや。。。これだと二宮清純氏がかねてより主張していた案そのものになってしまいますので、東西にはこだわらず球団の特徴に応じた分け方にするのもよいかと思います。例えばソフトバンク、楽天、オリックスにライブドアを新規参入させてパリーグのハリーグ(渡邉恒雄氏命名)とするとか。いずれにしろ、これならどのチームのファンも10年に1回以上は優勝の美酒とポストシーズンの興奮が味わえる可能性が高まるわけですし、NPBはこういう制度設計を目指すべきと考えます。
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